教育と学習は、教師と学生、内容・教材と教室・テクノロジーといった様々な要素の間に生じる相互作用による。学習環境の(再)設計を進めようとするとき、学生の声を聞くことから始めることは、直接的で有効な方法論の一つであろう。
マギル大学(McGill University)は、米国で行われてきた学生調査:National Survey for Student Engagement (NSSE) の成果をベースにして、教育・学習空間をデザインする原理 Principles for Designing Teaching and Learning Spaces として5項目を提案し、実際の設計や建築に活かしている。
1. 学術的な課題である / Academic challenge
2. 学生同士が学ぶ / Learning with peers
3. 教師と学生が経験する / Experiences with faculty
4. キャンパス環境 / Campus environment
5. ハイ・インパクト・プラクティス / High-Impact Practices (HIPs)
5番目のハイ・インパクト・プラクティスとは、大学の文脈に応じて学生の学習への関与(エンゲージメント)を高める授業内外の活動のことをいう。初年次教育やインターンシップ、学部生研究など、日本でも取り組みが始まったものが多い。
McGill - Teaching and Learning Services (TLS) https://www.mcgill.ca/tls/spaces/principles
Finkelstein, A., Ferris, J., Weston, C., & Winer, L. (2016). Research-Informed Principles for (Re)designing Teaching and Learning Spaces.
Journal of Learning Spaces, 5(1).
http://libjournal.uncg.edu/jls/article/view/1213/909
参考:大学図書館は学修支援にどう取り組むのか (2018.6.8)
http://www.jaspul.org/east/conference/asset/docs/24a44ce8746b15ac7d31a7b6cdf6fd5a2d7ddbf4.pdf